さばく前のウナギ

近所の川で釣った天然ウナギを食べてみました。ウナギをさばいたことがないので、シンプルにぶつ切りにして焼いただけ。日本人がウナギを食べてきた長い歴史の中で、蒲焼きが登場したのは、ごく最近のことです。古代や中世の人たちが味わっていたウナギを、私も体験したい。という思いもありました。

ウナギの頭

ウナギをぶつ切りに


バケツで活かしておいたウナギはかなり弱っており、おとなしくさせるために氷水や冷凍庫で冷やすといった段取りは不要でした。

これなら、目打ちもいらないかな。と思ったのですが、ウナギ自身にそのつもりがなくても、まな板の上でつるつると滑り、右へ左へ動いてしまいます。

結局、目打ちというか千枚通し使ってウナギを固定しながら、頭を切り落とし、胴体をぶつ切りにしていきました。ナイフとフォークのナイフが包丁、フォークが千枚通しになったようなぐあいです。

中骨は、いちばん硬いところでも、包丁の背をトンとたたけば切れるくらいでした。

はらわたが入っている部分は、腹も切って、わたを出しました。磯のようなにおいがしましたが、不快ではありません。

ぶつ切りにしたウナギ

ぶつ切りにしたウナギは、ざるにとって流水で洗いました。鼻を近づけてクンカクンカしてみましたが、嫌なくさみはありません。

念のため、電気ケトルでわかした熱湯をかけて、ぬめりを落としました。関東流蒲焼きの蒸しの代わり、のつもりです。

アルミホイルにのせ塩コショウしたウナギのぶつ切り

トースターで焼く


皮の表面と身の断面が白くなり、少し縮まったウナギをアルミホイルにのせ(包み焼きではありません)、味塩コショウを両面にふりました。トースターに入れ、1200Wで30分ほど焼きます。

その間に、まな板や包丁などを洗って片づけましたが、ウナギの粘液には毒があるので、再び熱湯をわかして消毒。

焼き上がったウナギ

焼きあがったウナギ。まだ若い魚だったせいか、あまり脂は出ていません。人も魚も、おっさんになると脂ギッシュになってしまうのでしょうか?悲しいです。

ウナギは、ぶつ切りにして焼いただけでも美味しかった


それでは、食ってみましょう。こ、これは……心配していた泥臭さ、生臭さはまったくありません。皮は硬すぎずプリッとしていて、身はよく締まっていながらジューシーです。おいちい。塩コショウも、ウナギの味によく合っています。

ひとくち食べて、頭にうかんだ言葉は「鮎」でした。鮎独特の風味だと思っていた、あの川魚の香りが、ウナギにもありました。

ウナギの身

ただ焼いただけのウナギは、身もふたもない言い方をすると、ウナギの蒲焼からタレを抜いた味です。私は白焼きを食べたことがないのですが、こういう味なのでしょうか?

自分で釣った天然ウナギをさばいて食べる。初めての経験ですが、初めての味ではありませんでした。

身のうまみが味わえた


私は、脂はむしろ追加したいタイプで、脂っこい養殖ウナギの蒲焼きも大好物なのですが、今回の天然ウナギの、多すぎず少なすぎない脂の加減の上品さというか正しさは、認めざるをえないものでした。

これがウナギ本来の味なんですよ。あなたも、よい年なんだから、アブラとかカラメとか言っていないで、こういう味も理解できなくてはいけませんよ。と言われ、正座してハイと答えたような天然ウナギ体験でした。

天然ものは個体ごとにバラつきが激しいそうなので、とんでもなく脂ぎったウナギもいるのでしょう。

食べ終わったウナギ

ごちそうさまでした。まずいものがどうまずいかを説明するには言葉が要りますが、おいしいものは、ただ食べるだけですね。

今まで、ウナギをさばくという行為にひるんでいましたが、素人でも、どうにかなりそうです。次は蒲焼きにも挑戦してみたいです。

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