50cmのブラックバス

ため池(野池)で釣った50cmのブラックバスの半身を、フライにして食べてみました。

ため池でバス釣り


キリギリス

タックル


  • 竿:磯竿1号4m
  • リール:スピニングリール2000番
  • 道糸:ナイロン4号


仕掛け


  • ウキ:玉ウキ5号
  • 針:ダイソー ワーム針 2/0 直結


塩焼きにしたバスを釣ったのと同じ池で、先ずは食材の調達。ミミズを探しているとキリギリスが飛び出してきたので、捕まえて餌にしてみました。水に浮くので、いわゆるトップウォーターの釣りとなるわけですが、スレたバスが水面を割って出てくることはありませんでした。


ドバミミズ


やはり、ドバミミズがいちばんです。狭い池で長い磯竿を振り回し、悪戦苦闘の末、アシの際からやや内側に入ったところに餌を落とすことに成功。着水してすぐに、小さな玉ウキがぐっと沈みました。

ゆっくり待ってからアワセを入れ、魚をアシの中から引っぱり出します。水面に浮いた魚はブラックバス。それも、私がこれまで釣った中でいちばん大きいことは、ひと目でわかりました。

50cmのブラックバスが釣れた


針を飲んだブラックバス


一度だけ突っ走って道糸と竿をヒュンユンと鳴らしたバスですが、すぐにギブアップ。1分も抵抗していないのではないでしょうか。足場が高いので、道糸を手繰って取り込みました。針は喉に刺さっていました。どうしても抜けなかったので、糸を切断。メジャーで測ってみると、ちょうど50cmでした。私が初めて釣り上げた50cm代のバスということになります。

50cmのブラックバス

これまで釣ったバスは最大で42cmでしたが、そうした魚とは重みが違います。気をつけて持っていたつもりが、親指の腹を歯でざっくりと切られていました。バスも大きくなると、ナマズのように歯が危ないのですね。

50cmのブラックバス

その場で締めて鱗を引き、頭と内臓だけ取った


釣り場でブラックバスを解体

釣った50cmのバスは、棒で頭を叩いて締め、ペットボトルのふたで鱗を引き、頭といっしょにはらわたを取りました。最初は、鱗は引かず頭だけ落とすつもりだったのですが、それではオルファのクラフトナイフの刃が通りませんでした。

鱗を引いたブラックバス

鱗の大きさ、硬さなども40cmとは段ちがい。汗だくになって鱗を引き、頭に内臓をつけたまま切り落とし、池の水で洗ってクーラーボックスへ。後は自宅でさばきます。農家のおばあちゃんが野菜を洗うのに使っている場所でバスを解体したので、飛び散った鱗は全部拾い集めて、池に放り込んでおきました。

頭を落としたブラックバス


自宅でバスをさばく





自宅に持ち帰り、外水道でざっと洗ったバス。同じ魚種でも、前回、塩焼きにしたものとはモノがちがいます。見よ、この身の厚み。魚屋で売っているレベルです。

肉厚なブラックバス

体表のぬめりは鱗といっしょにある程度落ちていますが、それでも、まだ手が滑って作業がしづらく、臭いもするため、電気ケトルで熱湯を沸かして回しかけました。こうすることで、ぬめりは完全に落ち、ザラザラした手触りに変わります。

熱湯でブラックバスのぬめりを落とす


ブラックバスの臭いところ


ブラックバスの鰾(うきぶくろ)

YouTube の健啖隊チャンネルによって、ごく一部で有名になった、ブラックバスの臭い部分。ブラックバスの鰾(うきぶくろ)は、コイのような文字通りの袋ではありません。膜で腹の中を上下に区切り、上半分にガスをためて浮力を得ています。

ブラックバスの臭い部分

この膜の付け根に、健啖隊いわくブリブリっとした白い脂が付着しており、そこに臭みがあります。このバスは、大きいわりには、その臭い脂があまりついていませんでした。今回は腹骨ごとすき取ってしまう予定だったので、この段階では処理せず。

ブラックバスの3枚おろし


2枚におろしたブラックバス

ぬめりを落として作業しやすくしたバスを、まず2枚おろしにしました。腹骨が硬かったので料理バサミで切りましたが、その他に難しいことは何もありません。ただの魚です。昨年、ハゼをひたすら背開き、腹開きにして練習した甲斐がありました。ハゼに比べると、バスは大きくてやりやすいくらい。

3枚におろしたブラックバス

続いて、3枚におろしました。特筆すべきことは何もありません。が、問題はこの次の工程です。

難関 腹骨のすき取り


3枚におろしたバスの切り身には、まだ硬い腹骨が残ったまま。これを、できるだけ肉を巻き込まないようにして、すき取ることができれば、歩留まりが良くなります。素人には難しいと健啖隊も言っていますが、無謀にもチャレンジしてみました。

ブラックバスの腹骨

包丁の先を使って少しずつきり進んでいきましたが、上手く行かず、グチャグチャになってしまいました。もう面倒くさいので、本場アメリカン・スタイルで、腹身はまるごと切り落としてしまうことに。

腹骨をすき取ったブラックバスの切り身

続いて、残りの半身もトライ。先ほどよりは少し上手くなったようですが、それでも結果は、とても満足がいくものではありません。

ブラックバスの腹骨

残念ながら、こちらも腹身切り捨て御免のアメリカン・スタイルでいくことに。そんな簡単にできるものなら、料理人は皆、失業してしまうでしょう。

腹骨をすき取ったブラックバスの切り身

次の工程は皮を引くことですが、ここで問題が発生しました。最初のぬめり落としで熱湯を念入りにかけすぎた結果、皮がもろくなってしまい、普通のスタイルで皮が引けなくなってしまったのです。

普通のスタイルというのは、尻尾の側に少し切れ目を入れ、そこから、包丁を進めるというより、皮を手前に引っ張るようにして皮を引くやり方のこと。仕方がないので、指で皮をむしり取りました。

ブラックバスの切り身

そうして出来上がった、ブラックバスの切り身が2つ。皮も骨も取り除かれ、あとは煮るなり焼くなり好きにしてくれとは、まさにこのこと。ですが、今回は揚げることにします。なぜかというと、冷蔵庫の中にパン粉があったから。

塩胡椒をしたブラックバスの切り身

ペーパータオルで水気をとった切り身に、塩胡椒をします。もっと、がっつり下味をつけようかとも思いましたが、バスのフライのポテンシャルを確かめるために、あえて薄味でいくことに。


ブラックバスを揚げる


小麦粉、卵、パン粉

衣をつけたブラックバスの切り身

塩胡椒をした切り身に、小麦粉、卵、パン粉を順にまぶしていって衣をつけます。何の変哲もない、単なるフライです。

ブラックバスを揚げる

フライパンにサラダ脂を熱し、衣をつけたバスの切り身を、きつね色になるまで揚げていきます……と思ったら、狐を通り越して狸のような色合いになってしまいました。文学的に表現すると「焦げた」という事になります。

焦げたブラックバスのフライ

試食


フライが焦げてしまった場合、人間は先ず何をすべきでしょうか。答えは、そう、酒を飲むことです。すばやくグラスを用意した私は、それに氷を入れ、焼酎と緑茶を注ぎました。緑茶ハイです。先ず、これを飲んでフライが焦げたという現実の現実感を軽減しましょう。乾杯。

乾杯しようとした時、もうひとりの私が私にささやきました。
「せっかくだから、その前に、揚げたてのブラックバスをひと口食べてみたら?」
おっと、いけねえいけねえ。危うく本来の目的を忘れるところだったぜ。それに、フライを食べてから酒で油を流してさっぱりするならまだしも、酒を飲んだ後にフライを食べるのでは、あべこべです。

ブラックバスのフライ


フライの衣にナイフを入れてみると、さく。よい感じに揚がった白身が顔を出しました。おいしそうです。というか、今まで食べたブラックバスは、みんなおいしかったのです。これも、どうせおいしいのでしょう。いただきます。

うーん、肉厚な身がふわっと揚がっていて、おいしい。今回のバスは、これまで食べたものよりずいぶん大きいので少し心配していましたが、臭みも全くありませんでした。が、しかし。

淡白すぎて、もうひと味欲しい


マヨネーズ、マスタード、レモン汁

塩焼きの時も思いましたが、もうひと味足りない気がします。バスの身には、しっかりした旨味があります。が、旨味だけではだめなのです。

味噌汁は、煮干しから旨味を抽出したところに味噌を入れます。醤油ラーメンは、鶏ガラから旨味を抽出したところに醤油ダレを入れます。ラーメン二郎は、抽出しているのかいないのかわかりませんが、目の前でグルエースを入れたところに醤油ダレを入れます。


ブラックバスのフライ

色々かけてみた


このブラックバスのフライも、旨味の「ベース」という感じで、そこに何か付け加えることで初めて完成を見るような気がました。というわけで、マスタード、マヨネーズ、レモン汁、ソースをかけてみることに。

マスタードをつけたブラックバスのフライ

まず、マスタード。これは合います。衣をつける前に、マスタードで下味をつけるべきだったか。そう思いましたが、私に、そんな料理スキルはありません。

レモン汁をかけたブラックバスのフライ

続いて、レモン汁。淡白すぎるところへ、さらに、あっさり感を演出するものをかけても意味がないことに気づきました。

マヨネーズをかけたブラックバスのフライ

マヨネーズ。これも悪くありません。が、何かこう、もうひとつパンチが足りないというか、欠けているピースはこれではない感がありました。ちなみに、冷蔵庫の中にはタルタルソースもありましたが、賞味期限が1年以上前に切れていました。

ウスターソースをかけたブラックバスのフライ

ウスターソース。まあ、白身魚のフライにソースをかけて、まずいということはないですよね。しかし、普通。あまりにも普通。


身に締りがない


あれこれ試しているうちに、もうひとつの問題に気が付きました。柔らかいのはよいのですが、それが、ふわっとしてて良いな。というより、野生のくせしてブワブワして締りがねーなー。と感じられてしまったのです。このバスは、大物のくせして抵抗らしい抵抗も見せず、あっさり釣り上げられてしまったのですが、この軟弱な身質が、その一因なのかも。そんなことを思いました。

私は、歯ごたえのある食べ物が好きなので、そう思ったのかもしれません。ともかく、もっと身が締まっていて、味が濃い方が私好みなのです。

次のバス料理の方向性が見えた


今回食べたのは、バスの半身だけ。まだ、もう半分残っています。次は、塩で身を締める、干して水分を飛ばす、などの方法で、身が締まっていて味付けも濃厚なバス料理を作ってみたいと思います。

釣り具【メガバス】