ウナギのひつまぶし風

ウナギ釣り


2016年9月3日。夜釣り。日が沈んでから近所の川へウナギ釣りに出かけた。この日は珍しく私以外の釣り人、それも高校生くらいの男女の数名がにぎやかに釣りをしていて、暗闇の中ではあるが、いつもより明るい雰囲気で釣りができた。

タックル
  • グラス磯竿1号 4m
  • スピニングリール200番
  • 道糸 ナイロン4号

仕掛け
  • ナツメおもり 2号
  • ウキ止めゴム
  • サルカン
  • ハリス ナイロン2号
  • 丸せいご 14号

  • ドバミミズ

釣り開始15分くらいで、プルプルと磯竿の穂先を震わせるアタリがあった。フナかと思ったが、アワセを入れるとゴミを引っかけたような手応えでウナギだとわかった。取り込みに手間取り岸際の草に絡みつかれてしまい、往生した。その後もアタリはあったが針掛かりさせられず、時合も終わったので8時半頃には納竿とした。

ウナギをさばく


ウナギ

釣り上げたウナギ。取り込む際に、川岸に生えていた背の高い草に恐るべきパワーで絡みついてほどけなくなり、何と言い表すべきかよくわからないが、自分で自分を絞め上げるような形で死んでしまった。

ウナギ

包丁で手を切りたくないので、料理の味を落とすだろうが、あえて熱湯でぬめりを落とす。安全第一。

ウナギ

ウナギは、なんだか鳥のような顔をしている魚だと思った。

ウナギ

ウナギの全体像。長さは50cmといったところだろうか。

ウナギ

とりあえず3分割してみたが、これは失敗。ウナギは焼くとかなり縮むので、このサイズなら2分割でよかった。

ウナギ

喉を切り開いて、飲まれた針(がまかつ 丸せいご 14号)を取り出した。

つまみ食い


ウナギの頭と中骨を焼く

頭と中骨、尻尾の先をフライパンで焼いて食べてみた。よく脂がのって旨みも強く、蒲焼への期待が高まる。

ウナギを焼く


ウナギの身

腹開きにして、中骨を取り除いたウナギ。主に料理バサミを使った。ウナギをさばくのは、実は素人でも簡単。小さなハゼを天ぷら用に開く方が、よほど難しい。

ウナギに串を打つ

グリグリとねじ込むようにして串を打っていった。この作業は難しい。

魚焼きグリルでウナギを焼く

串を打ったウナギを、魚焼きグリルで焼く。ちょっと油断したら皮が焦げてしまった。ウナギを焼くのは、とても難しい。「焼き一生」という言葉は誇張でも何でもないのだろう。

関東風にウナギを蒸す


ウナギを蒸す

過去2匹のウナギは関西風に蒸さずに蒲焼にしたが、今回は関東風に蒸してみることにした。鍋に目皿を入れて蒸し器代わりにし、とりあえず20分ほど蒸してみた。

ウナギにたれをつけて焼く

蒸しあがったウナギを、アルミホイルの受け皿に載せて、蒲焼のたれを絡めながら焼いていく。砂糖が入ったたれは、すぐに焦げてしまう。

失敗した感


ウナギの蒲焼

焼き上がったウナギの蒲焼。タレの量が足りなかったので、アナゴみたいな色になっている。妙に固くてジューシー感がない。

ウナギの蒲焼

皮目は半焦げくらいになっている。前回のバリバリ仕上げよりはましだが……。

焼き上がったウナギを試食

少し食べてみたが、案の定、パサパサしていて美味しくない。これは普通にうな丼等にして食べるのは無理だ。

刻んだウナギ蒲焼

どうすれば、パサパサ感を軽減して美味しく食べることができるだろうか。このウナギを殺したのは私なので、自然と扱いが丁寧になる。命の大切さを知るために殺す。というのは妙な話だが、実際のところ、それしか方法は無いような気もする。

うな茶

刻んだウナギをご飯に載せ、和風だしの素をお湯に溶いて塩をひとつまみ入れたものを注ぎ、わさびを載せ、ひつまぶし風とした。海苔がないのが残念。2014年に終了した、Heavy Meatal Syndicate という洋楽メタルをかける深夜ラジオで、音楽評論家の酒井康氏が「うな茶でかっぽれ」と言っていたのを思い出した。

うな茶

だしに浸かったことで幾分やわらかくなり、理想的とは言い難いが、それなりに楽しめるようになったウナギ。さすが天然ものと言うべきか、噛みしめると旨味がすごい。ウナギの魅力は、やはり、この旨味にあるのだろう。

釣ったウナギを、わざわざ家庭で蒲焼にする必要はないのかも


現在、ウナギといえば、ほとんど蒲焼でのみ食べる魚となっている。たしかにプロの作る蒲焼はとてもおいしいが、それ以外の料理法がおいしくないわけではない。日本人がウナギを食べてきた長い歴史の中で、蒲焼が登場したのはごく最近のこと。

塩焼きや味噌田楽のような食べ方でもおいしいから食べ続けられて、その結果、江戸時代に蒲焼が登場したのだ。素人が悪戦苦闘して蒲焼にこだわるより、塩焼きなどでウナギ本来の旨味を味わった方が賢いのかもしれない。


追記:肝吸い的なものも作ってみた


肝吸い的なもの

肝吸い的なものも作ってみた。小鍋にお湯を沸かしてウナギの肝と和風だしの素を入れ、万能ねぎを散らしただけのもの。

ウナギの肝

いくらウナギの旨味が強いといっても、こんな小さな肝から出汁が取れるわけもなく、汁は、だしの素の味そのまま。肝は、心地良い苦味があってうまかった。あまりたくさん食べるような物でもないが、さすがに1つだけは寂しい。しかし、ウナギ1匹に肝1つという天然自然の理はどうすることもできない。ひとくちサイズが粋なのだということにしておこう。